よしざわ窯のカップづくり


 
よしざわ窯として器づくりをはじめた当初は素地職人だった父親のロクロによる成形が中心で、カップやごはん茶碗をはじめ急須やポット、花瓶まで全部ロクロで作っていました。
 
その後、製作メンバーが一人また一人と増えて「できること」もちょっとずつ増えていきロクロを中心とした製作から、いろんな形や模様の器づくり(たたらづくり)へと移行して、製作の中心はお皿になりました。
どうにかカップやごはん茶碗などもつくってきましたが製作技術の壁は想像以上に高く、どれだけ時間と労力をかけてつくっても多くの素地の形が崩れてゆがんでしまうなどトラブルが長く続いて、一時はカップ類の製作の断念も考えたほどでした。
 
私たちがつくりたいカップはお皿と同様、いろんな形や模様や色、いわゆるデザインの制約がなるべく少ない「自由奔放なカップ」です。花の模様や動物たちの楽し気な様子、鳥の親子が飛んでいることもあるし、ボタニカルな模様もいい。とにかくいろいろを全部表現してみたい。
 
つくってみたいアイデアはいっぱいあって、時間と労力と大きなコストをかけていくつもの製作方法を試したけれど、どれもうまくいかないという非常にストレスフルで困難な期間を経て、ある型屋さん(石膏型の製作会社)と出会いました。
そして話を聞くうちに気付いたのが、自分たちでできることと、技術的にできないこととの境界線です。
傲慢にも「つくりたい器は全部自分たちでつくるし、つくれる。」とずっと思っていました。
 
「協力しますよ。」と声をかけてくれた岐阜県の型屋さんと高い製作技術を持った窯元との共同製作から半年以上になります。
できることはすべてやるはまったく変わりません。私たちではどうしてもできなかった作業を担ってもらえる製作仲間と新しい器づくりにチャレンジしていこうと考えています。
 
カップに続いてごはん茶碗やどんぶりも計画中です。
お楽しみに。
 
ヨシザワヤスヒサ

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