もうすぐ6月。
どんより空模様の梅雨がやってきて、ジメジメとした湿気でなにかと憂鬱な季節ですが、この時期に悩まされる問題といえば、やっぱり「カビ」ですよね。
お家の様々なところで発生する憎きカビですが、実は器たちにもカビが生えやすい季節なので、管理にも注意が必要です。
というわけで、今回は『大切な器たちをカビさせないためのお話』をしたいと思います。
器自体にはカビの養分はありませんので、器に付着した食品の洗い残しやホコリなどが「カビ」の直接の原因です。
また、陶器はとても吸水性があるため、表面は乾いているように見えても、内側にはまだまだ水分が残っていることがあります。
器が吸った水分をしっかりと取り除く、『十分な乾燥』が一番のカビ防止の対策です。
カビが生えてしまうとこんな悲しい姿に…
よしざわ窯メンバーから、カビが生えてしまった器たちを借りてきました。
器をしっかり洗ってはいても、食器棚にしまっておいたら、こんな姿になってしまったそう…。
これは器の裏底面に生えてしまったカビですが、器の表面だと貫入(釉薬と素地の間にできたヒビ模様)にそって白いカビが見られることもあります。
器にカビが生えてしまったときは
基本的には洗えばまた使うことができますが、煮沸消毒をおすすめしています。
また、カビが生えてしまった場合に限り、「台所用漂白剤」の使用も可能です。
※吸水性があるため、漂白剤のご使用はおすすめしておりませんが、カビが生えてしまった場合に限り、下記に注意して使用しています。
・漂白剤に浸す前に、十分にきれいな水に浸しておく
・漂白後は、中性洗剤で洗う
・洗ったら、きれいな水にしばらく浸しておく
カビが生えないようにするには
器が吸収した水分の多くは、釉薬がかかっていない部分から蒸発していきます。
洗い終わった後は、こんな風に布巾を敷いて裏返し、「お尻」を上にして風通しのいい場所にしばらく置き、乾燥させていただくと良いと思います。
扉のある食器棚にしまう場合は、湿気がこもらないよう、こまめに扉を開けて空気の入れ替えをすることをおすすめします。
食洗器を使う場合、乾燥機能である程度乾かしてもらえるのですが、部分的に水が溜まってしまっている場合もあります。
1日程度は上の写真のように乾燥させてから、食器棚にしまうようにしてあげてください。
特に梅雨の間は、思っている以上に器の水分が抜けにくい時期です。
大切な器たちを清潔に長く使い続けていくために、しっかり対策をして梅雨を乗り切りましょう♪
カワハラ