うちは「あまや」と呼ばれる昔の農作業倉庫のような納屋を改修、増築して
作業場として使っています。
だから「つぎはぎ」だらけなんです…
今回、空いているスペースを生地の乾燥室にするために
外側を開け閉めできるように引き戸をつくってもらいました。
いつもお願いしている近所の鉄工所のおじさんに頼んだのですが、
このおじさんの仕事がおもしろい。
いわゆる「いい加減」なんです。
悪い意味じゃなくって、「ちょうどいい加減」。
まず、ほとんどメジャーを使わず、
設置予定場所の長さや幅や高さといった大事なデータはほとんどが目測。
ざーっと見て回って、「よし!」と言って帰っていき、
翌日、材料と道具、それから大きな溶接機をトラックにのせてやってきました。
数時間、ガーガーギーギー大きな音を立てて作業がつづき、
おおまかな形ができた引き戸を試しに設置してみます。
見事に高さや幅が合っていません。しかもかなりの誤差です。
でもおじさん誤差にはぜんぜん驚いてなくて、
再度目測とちょっとだけメジャーもつかって寸法をとりなおし、
それからまた、ガーガーギーギー。
夕方見に行ってみると、きちんとできあがっているんです。
「職人仕事だな~」と感心してしまいました。
もともと古い建物で、レールを設置する場所も平らではなく、
大小の柱なども複雑に出ていて面倒な工事です。
設計図からきちんとやろうと思ったら、
ここを削って、この柱を切って、この壁を一部はがして、
基礎工事をして…
きっと大変な金額の工事になってしまうんだと思います。
だから「加減」ってすごく大事です。
どのくらいまでの工事をすればよいのか、予算はどれくらいなのか、
言わなくてもだいたい分かってくれていて、
いつもちょうどいい加減の仕事をしてくれます。
もちろん腕は確か。(口は悪い)
見ていて気持ちのいい仕事でした。
ちなみにこのおじさんに仕事をお願いするときは「見積り」なんて
もちろんありません。
どれどれ、うちの「職人仕事」もお見せしましょうか。
チェック模様のマグカップです。
それから、ギフト用の「タグ(お家)」の試作が焼きあがりました。
こんな感じです。
「お家」以外に「マグカップ」の形のタグも製作する予定で、
どちらも一ヶ月くらいでご依頼いただいたギフトラッピングにお付けできるかな~と
思っています。(無料です)
ブルーとグリーンの器も製作中です。