あかぎれ

当窯のメンバーとしてがんばっているウマノ君、ふと、窯入れの準備をしている手の甲から血がながれているのが見えました。「すこし前からあかぎれがひどいんです。」
見せてもらうと、これがずいぶんひどい。別におどろく様子もなく水道水でながしていました。独立して間もない彼はいま、はじめての大きな仕事、注文と向き合っています。静かに、必死に。ま、この季節は焼き物づくりをしていれば誰でも悩まされることなので、手から血が流れていることは軽めの職業病程度のことなのですが、それでも20代半ばの「みずみずしい」はずの手が悲鳴をあげるほどにがんばっているんだと知りました。
「不安だし、うまくいかないことばかりで、つくっていても楽しくないです…」なかなか正直な若者。
「あかぎれが気にならないくらい、自分の作品をつくっているのが楽しい!」っていうのは、少々予定調和的です。そう、たいていのことはままならなくて、不安で、つらい。でもね、「失敗ばかり」「たいへん」「厳しい」「へこむ」「不安になる」「おもしろくない」の次くらいに「楽しい」が来る。これが必ず。ワハハ、ガハハっていう楽しさじゃなくて、もっと温度は低いけれども濃厚で、静かにじわっとくる感じかな~。「よかった・・・」って。
がんばれウマノです。

担当:ヨシザワ ヤスヒサ

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