作業場から 2026年2月14日

こんにちは。生活陶器「on the table」です。

「作業場から」
器づくりのあれこれ(愚痴も含めて。。。)を仕事場の様子などもまじえてお伝えしてければいいなーと思っています。

2月14日(土)は、ヨシザワヤスヒサが綴っています。(2026年からは毎週土曜日にお届けしているメルマガのうち、 「作業場から」 を、配信後にこちらに掲載しています)

どうぞよろしくお願いします。


久しぶりに会った友人や知人から「普段はどんな仕事(作業)をしているの」よくこんな質問を受けます。
つづけて「作務衣を着て毎日ロクロでお皿をつくっているの?」と聞かれることが多いなー。
多くの人が「窯元」とか「陶芸」とか聞いてまず想像することはロクロと粘土と作務衣なんですね。きっと。

じゃあ一体どんな仕事をしているのか、ですが。
ある日(ちょうどこれを書きはじめた日)の様子です。

>7:00~昨晩から焚いている窯のトラブル対応
>8:30~窯から出てきた器に不良があって、なにが良くなかったのか話し合う
>9:00~今日と明日どの器をどうやって窯詰めするか作業計画について話し合う
>9:30~器の装飾を担当しているメンバーと今日と明日の作業計画について話し合う
>10:00~メールの確認など事務作業
>14:00~倉庫ショップリニューアル(3月)に向けて工務店さんと打ち合わせ
>14:30~はじめて訪れる出張ショップ会場の什器や備品の配置についての打ち合わせ
>15:30~梱包をお願いしている会社へ納品
>17:00~自由時間

写真は梱包と発送作業をお願いしているすぐ近くの仲山商事さんのよしざわ窯商品がずらっと並ぶ棚。

こうやって朝から夕方まで何やってるのか書き出してみると、なんだか忙しいビジネスマンみたいですが、多くは5分とか10分くらいのもので、ひとことで言えば「一日中あちこちでメンバーと立ち話をしている」です。
「どう?うまくいってる?」「こうしてみたら?」「それはまずいね。どうしようか?」などなど・・・
こういう会話を一日中繰り返してる日が多いです、そういうわけで「作務衣を着てロクロでお皿をつくっている」ことはありません。

数百種類の石膏型が保管されている倉庫の様子
きっと学校の先生だって、病院で働く医師や看護師、それから企業で働く会社員だって、実は想像とはずいぶん違うんじゃないかと思ったり。
どんな職業でもぼーっと考えごとをしてたり、会話なんだかミーティングなんだかよくわからない立ち話をしていたり、そういう「なんとなく」な時間って実は多かったりしませんか。

今回、自分の仕事の中身の振り返りで、こういうことをしている時間や回数が多いなーと感じることがあって、それは大きく分けると「先のことを考えること」と「うまくいかないことを考えること」です。
先のことというのは、たとえばどんな新商品をつくろうかとか、出張ショップは次はどこに行こうかとか、これからの計画ですね。明日のこと、一週間先、一ヶ月先、半年、一年、十年、、、先のことを考えるのはなかなか楽しい。

そして、もう一つがうまくいかないこと、たとえばトラブルなど。
今日も朝の7時から窯のトラブル。これは機器の問題なので業者さんと一緒に方法を見つけることができるのでまだいいほうです。
8時半からの「窯出しした器の不良」これがもっとも多いトラブルで、釉薬の調子がわるい(発色がわるい)素地が割れてしまっているなどなど、栓がこわれた水道みたいに次から次へと出てくるのです…

釉薬のトラブル(流れすぎと表面のツヤがなくなっている様子)トホホ。。。

ひび割れトラブル(縁が複雑な形だと起こりやすい)やれやれ。。。
どうやら「これからのことを考えるの比較的楽しい仕事が半分、これまで、そして現在のうまくいかないことを考える苦しい仕事が半分」。
せっかくなので、これからについて考えていることをいくつか紹介させてください。

>新しい器のこと
これまでつくってきた色々な形やデザインの器の「一緒に使ってもいいよね」っていう商品製作に力を入れています。たとえば「森の動物たちシリーズ」のカレー皿やケーキ皿とか、恐竜シリーズ、うさぎ・リス・クマといった動物シリーズなどなど、どんな器なら一緒に使って楽しいかを考えながらシリーズ増殖中です。
それから新しい動物のカップや花瓶。これらは岐阜県にある型づくり専門の会社の技術に出会って広がってきたのですが、現在は茶色いクマの花瓶とウサギの花瓶を製作中で、これからもどんどん新しい形をつくっていきたいですね。

森の動物シリーズの新作と動物花瓶の新作

>出張ショップのこと
東京の中目黒からスタートして、大阪、名古屋、神奈川、そして仙台や京都も予定しています。全国津々浦々というわけにはいきませんが、たくさんの場所を訪れてみたいと思っています。これはもはや個人的な楽しみ(道楽?)が半分と白状してしまいます。
普段がネット販売なので、いろんな場所を訪れてたくさんのお客さんの様子を見ることは器づくりの大きな参考になるし、「次はこんな器をつくろう」という励みにもなっています。
ご当地のおいしい料理(とお酒)も大きな励みです(笑)
大阪の出張ショップ会場すぐ近くのお好み焼き屋「ニューナンバーワン」、名古屋では「風来坊」の手羽から揚げなどなど。。。
3月には仙台、そして5月には京都も予定していて、どんな出会いがあるのか今から楽しみです。

出張ショップに持っていく商品をテーブルに並べて仕分けをしている様子

「うまくいかないことを考える」仕事についても。
次から次へと湧き出すように出てくる「うまくいかないこと」、同じことを二十年以上つづけていても、なお多くのトラブルに見舞われます。
器づくりは基本的に「科学」で「化学」なので、こうなったらこうなるという理屈があるはずなのですが、ニュートンみたいに法則を見つけることができない。
過去からずーっといまだに未解決なトラブルもたくさんあるし、あるときからうまくいくようになったものもあります。
いつもイライラしたり、落ち込んだりでどうやって上手にトラブルに対応したらよいのかは正直よくわかりません。
ただ、がまんして考えつづけていれば答えが見つかることもあるという唯一の経験則を大事にしています。

なんだか仕事の話といってもふわっとした内容でわかりにくく、ロクロと粘土と作務衣のほうがずっとわかりやすくて面白そうですね。

最後に。ある日の仕事の17:00~の自由時間について。
メンバーが帰ったあとの静かな作業場で、コーヒーを飲みながら一服したあとは筋トレ(あ、軽めのやつ、です)をするのが日課です。

実は2年ほど前に腰をいためてしまい、このままではまずいと仕事のあとのルーティーンにしました。
ふわっとした仕事と言いましたが、器屋はお皿がぎっしりと入った重さ20キロの箱を涼しい顔で運べなくなったら即引退ですからね。


最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
それでは、また。


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