8月終盤のある土曜日、荷物の配送をお願いしているヤマトさんから「配送料金見直し通知」が届きました。それはもうびっくりの配送料金値上げの知らせでした。値上げについてはテレビや新聞でもさかんに取り上げられていたし、ある程度覚悟はしていたのですが予想をはるかに越える金額提示に驚くとともに、これまでずっと一緒に仕事してきた仲間業者にどこか「もうこれ以上あなたの荷物を運ぶつもりはありません」と面と向かって告げられたような寂しささえ感じてしまいました。その日から2週間あまり「荷物を運ぶ」ということについてずいぶん考えたのですが、結局は当たり前のひとつの事実の周りをただぐるぐる回っているだけでした。それはネット通販に配送は絶対に欠かせない、「配送も商品の一部」だってことです。
そもそもお客さんに自分たちがつくった器を楽しく使ってもらうには、「つくり手」のよしざわ窯メンバーはもちろん、原材料をきちんと供給してくれる資材屋さんも窯をつくってくれる窯屋さんもガス屋さんも、そして荷物を運んでくれる宅配業者さんも、みんながお客さんを囲んで機嫌よくつながりあってなければならないと思っています。逆に言えば誰かが「こんな仕事したくないな」って不機嫌だとお客さんはどこかシラけてしまってきっと楽しくない。
今回、ヤマトさんの担当営業所スタッフが粘り強く本部と交渉をしてくれて、どうにか納得できる価格を再提示してもらいました。「配送費のかかるよしざわ窯の器」を今まで以上にお客さんに楽しんでもらえるよう、お互いに厳しくも機嫌よくつながりあっていられる関係をつくっていきたいと思います。一緒に仕事をしている業者も大事なメンバーです。
担当:ヨシザワヤスヒサ