自分たちがつくった器にいつかロゴマークをいれたいと考えていました。
笑われてしまいそうですが、よしざわ窯には決まったロゴやロゴマークはなく、私たちのネットショップ”生活陶器「on the table」”のロゴもフォントの決まりさえありません。
さらに言えば「よしざわ窯」という名前さえ、お客様の中の誰かがSNSにタグ付けしていたことがきっかけ(?)。とにかくなんとなく付けた名前で、それ以前は「よしざわ製陶所」とか「窯元よしざわ」とか「よしざわ陶器」などといろいろ名乗っていました。
私たちがどういうグループなのかということには興味がなかったし、乱暴に言えば誰がつくったかはどうでもよくて、とにかくどんな器をつくるかということばかり考えていました。楽しいと感じてもらえる器づくりに夢中だったのです。
私たちのグループに「よしざわ窯」と名付けて数年が経ち、次第によしざわ窯の器について立ち止まって考える機会も増え、どういう器をつくっていったらよいかとか、そもそもどんな器をつくっていきたいのかなんてことをメンバーみんなでずいぶん真剣に考えられるようになりました。
そして、必ずしも楽しいことばかりではない日々の暮らしのなかで、何気ない器づかいが食卓をほんのりあたたかくすることがあるって本気で信じられるようにもなってきました。
名前ができて、考えが生まれ、心が育まれてきたこのタイミングで誓いを立てようと思ったのです。
そう、ささやかな選手宣誓をしようと。
「私たちはこれからも日々の暮らしが楽しくなるような器をつくり続けることを誓います。」
誓いのしるしとして器の裏側によしざわ窯マーク(「YO」というロゴマーク)をいれることにしました。よしざわ窯の「よ=YO」です。
日々の暮らしが楽しくなる器であると同時に、使いやすさや耐久性などといった器の性能もどんどん上げていけるよう今後製作技術を磨いてまいります。
*年末の製作分から器の裏面にいれはじめたのですが、一度にすべての商品にマークが入ったという訳ではありません。少しずつ「YO」マークの入った器が増えていくと思います。また、今まで製作した「YO」マークの入っていない器たちも、私たちがつくった器ということに変わりはありません。どちらもかわいがっていただけたら嬉しいです。
吉澤泰久